一般的に生命保険に加入する際に、「特約」を選ぶことが出来ます。
そして、特に国内大手生命保険会社はたくさん「特約」を付けたプランを提案してくることが多いと思いますが、「特約」は最小限にしたシンプルな契約をオススメします。
その理由について簡単に解説します。
生命保険の「特約」とは?
生命保険で保険のメインとなる部分を「主契約」と呼び、オプションを「特約」と呼びます。
例えば、死亡したら500万円の死亡保険が「主契約」で、そこに入院したら1日5000円出る医療特約などの「特約」をセットするような形になります。
「特約」はオプションなので、メインとなる「主契約」が無いと契約することが出来ません。
そのため、「特約」だけが欲しい時でも、不要な「主契約」を契約しないといけないケースもあります。
なぜ特約を最小限にした方が良いか?
それでは、なぜ特約を最小限にした方が良いのでしょうか?
それについて解説していきます。
主契約が不要になった際に特約も解約しないといけない
これが一番の理由なのですが、ライフイベントの中で必要な保障は常に変わっていきます。
例えば、子どもが小さい頃は、自分に万が一の事があり、死亡しても遺族の生活が困らないように死亡保険を充実させる事が多いですが、子どもが独立したら大きな死亡保障は不要になります。
子どもが独立するような年齢になってくると、今度は自分の病気の心配などが出てきます。
ところが、「主契約」が死亡保障で、「特約」が医療保障などの場合、これから必要となる医療保障だけを残し、不要になった「主契約の」死亡保障を解約しようとしても、「特約」だけを残すことは出来ません。
そうなると、不要な「主契約」を残したままにするか、「特約」も一緒に解約しないといけなくなります。
当初必要だったのであれば、死亡保障も医療保障も「主契約」で入っていれば、このような心配はありません。
「一つにまとまっていたほうがわかりやすい」等と思わず、主契約で入れる保険であれば、特約で選ぶのではなく主契約で選ぶようにしましょう。
特に、医療や介護の特約を入っている場合は要注意ですね。
なんとなく安心してしまう
一般の方に良くあるのが、この「なんとなく安心してしまう」です。
生保レディから、「いろいろな特約が付いている安心な保険です」などと言われ、保険の中身もわからずに入っている方が結構たくさんいらっしゃいます。
「生命保険に入っている」と言われていても実は医療保険だったり、「医療保険も付いた生命保険に入っている」と言っても実は死亡保障に特約は付いているものの、病気ではなく、ケガ(傷害保険)だけだったりする事がよくあります。
死亡保障だったら死亡保障だけ、医療保障なら医療保障だけと、ちゃんと分けて契約する事で、この間違いを減らせるのでは?と考えています。
保険に入る時は、どんな中身に入っているのかしっかり確認するのが重要ですね。
保険料の内訳がわからくなる
保険会社が単品ではなく、「特約」で販売したい理由がここにあります。
単品だと簡単に比較出来てしまいますが、「特約」でいろいろな保障が付いていると、どの補償がいくらなのかわかりにくいので、他社と比較しにくくなります。
そのため、割高な保険に加入してしまっている可能性があります。
単品で入っていれば、そのような心配はありません。
選んだほうが良い特約
なるべく「特約」は少なくしたほうが良いとお話ししましたが、選んだほうが良い特約もあります。
例えば、「リビング・ニーズ特約」などの、保険料の追加が要らない特約は付けておいて損がありません。(自動でセットされている場合もあります)
また、医療保険の「先進医療特約」や「ガン一時金特約」のように、特約でしか契約できない特約もあります。
そのような特約は、保険会社が単品では販売したくない保険(契約者に有利?)ですので、それらの特約は特約としてセットしても良いものが多いと思います。
まとめ
生命保険や医療保険などには、オプションである「特約」がセットできる商品が多いです。
「特約」でしか加入できない保障であれば止む無いですが、それ以外の場合は極力「特約」ではなく、必要な保障毎に単品で契約することをオススメします。
少しでも皆さんのお役に立てれば嬉しいです。