生命保険会社などが販売している医療保険については、専門家の間でも賛否両論がありますね。
感情論で考えずに金銭面での損得で考えると医療保険は損になる可能性が極めて高い保険です。そのため、私はあまり医療保険やがん保険をオススメはしていません。
ただし、医療保険などを全否定しているわけでなく、うまい事使いこなすのが良いと思っており、そういう意味では、お子さんを希望されており、今後妊娠・出産を希望されている方は、そのタイミングだけでも医療保険に加入するのも一考かも知れません。
解説していきたいと思いますので、是非最後までご覧ください。
妊娠・出産を予定されている方に医療保険がオススメな理由
医療保険は支払った保険料と、受取る可能性の保険金とのバランスを考えると、なかなか元を取りにくい保険と言えます。
医療保険は以前当ブログで書いた保険の選び方のゾーン分けで言うと、ゾーンDにあたる保険ですね。
発生する確率は結構高いですが、経済的ダメージはそんなに大きくないのが医療保険の特徴です。保険会社も営利事業なわけですので、このようなタイプの保険は経済的には損する可能性の高い保険と言えます。
ただ、あくまで「発生する確率」は個々人の事情は考慮されていません。
もちろん過去の病歴を告知や医的審査で確認しますが、「がん家系」などの遺伝や家系的要素や、病気になりやすい生活習慣などの要素は現在の医療保険では確認しません。
そのため、通常の人よりもリスクが高い方は医療保険やがん保険に入った方がお得なケースも十二分にあり得ますね。もしかすると将来的には遺伝子解析などでリスクが低いと出た方は割安な保険料になり、リスクが高い方は割高な保険料になるかも知れませんが、今はそうはなっていません。
家系的要素、生活習慣以上に、多くの方が一時的にリスクが極めて高くなるタイミングが妊娠・出産のタイミングです。
正常分娩は病気とはされないため、健康保険でも民間の医療保険でも対象となりませんが、例えば帝王切開になった場合などは医療保険の支払い対象となります。
一昔前は帝王切開は大事だったようですが、今ではかなり一般的であり、少し前の厚生労働省の調査結果によると4分の1の確率で帝王切開が行われています。
この数値は年々上昇しています。因果関係の正確なデータは探せなかったのですが、晩婚化・出産年齢の高齢化に伴っているとの事ですので、今はもう少し高い確率で帝王切開による出産が行われていると思います。
医療保険の給付対象となるトラブルは帝王切開だけではありません、そう考えますと妊娠・出産時にはかなりの高確率で給付を受けられることがわかります。
もちろん希望されない妊娠をされるケースもあるとは思いますが、お子さんが欲しいと思い妊娠・出産される場合が多いと思います。
あまり適切な表現では無いかもしれないですが、自ら望んでハイリスクな状況に身を置くことは妊娠・出産以外ではほとんど考えられません。(それだけハイリスクな状況下で産んでくれた母に感謝したいと思います。)
妊娠・出産以外では、このように医療保険の給付対象となる状態に自らなる可能性は少ないですよね。
妊娠・出産時は「発生する確率」が保険料を計算する際の計算根拠としている発生確率より、明らかに確率が高い状況に身を置くことになります。
つまり、契約者にとって有利な状況だと言えますので、妊娠を希望されている間だけ充実した医療保険に入るのはお得な考え方と言えると思います。
ただ、永続的に充実した医療保険に加入するのは合理的では無いかもしれませんね。是非、当ブログの以前の記事で考え方もご覧ください。
最後に
それでは今回のまとめです。
正常分娩の際は民間の医療保険の支払い対象にはなりませんが、帝王切開などのイレギュラーな処置が必要となった場合は、医療保険の支払いの対象となります。
また、イレギュラーと言っても4分の1程の確率でそのような状態になります。
妊娠・出産は自らコントロールが可能な状況ですので、お子さんを希望されている方はその時期だけは充実した医療保険に入るのは経済的に合理的な考え方だと言えます。
ちょこっとでも皆さんのお役に立てれば嬉しいです。