先進医療特約は必要?オススメする理由について

保険の選び方

今回は生命保険会社などが販売している医療保険、がん保険に特約としてセットできる先進医療特約について解説します。

タイトルにある通り、私は先進医療特約はオススメ出来る特約だと思っています。

不要だと言われる方の意見なども含め解説したいと思いますので、是非最後までご覧ください。

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先進医療について

先進医療特約の話に入る前に、先進医療とは何か?というお話をしていきたいと思います。

それはわかっているという方は、飛ばしていただいて次章からお読みください。

先進医療の概要

先進医療という言葉を聞いて、どの様なものを想像されますか?

私は、言葉だけ聞くと、臓器移植や、IPS細胞を使った最先端の治療法などを想像しますが、実はそれらは国が定める先進医療ではありません。

国(厚生労働省)が定める「先進医療」についての詳しい説明は割愛しますが、将来的に健康保険の対象にするかどうかの検証を行っている段階の治療法だと考えください。

 

先進医療は、「指定された治療法」を、「指定された医療機関」で受けた場合のみが対象となります。

令和3年1月1日時点ではで81種類の治療法が先進医療と指定されています。

この、指定の治療法、医療機関は、増える事も減る事もあります。

2020年4月に白内障の手術で人気だった「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」が先進医療の対象から外れた際は非常に話題になりました。
この治療法は利用した方がかなり多かったため、先進医療の対象から外れたことで、先進医療特約の保険料の値下げに繋がりました。

 

このように指定から外れるケースは、
・治療法として有効性が確認できなかった
・有効性が確認できたため、健康保険の対象とすることにした
の2パターンが考えられます。

 

先進医療特約の案内をされる際には、がんの治療法や身近な病気の治療法などがアピールされることが多いと思いますが、必ずしもその治療法がいつまでも先進医療とは限らない事には留意しておきましょう。

先進医療の費用と高額療養費制度の関係

さて、先進医療制度の費用についてですが、数万円程度の安いものから高いものまであります。

よく保険の宣伝に使われる、がんの「重粒子線治療」や「陽子線治療」などは300万ほどの治療代がかかります。

ここで、一番重要な点は高額療養費制度の対象にならない事です。

医療保険やがん保険が不要と考える方も多く、その理由として高額療養費制度の存在を上げる方も多くいらっしゃいます。

私は別の理由で充実した医療保険は不要だと思っているのですが、こういう点も注意して検討したいですね。

生命保険会社の先進医療特約について

それでは生命保険会社の先進医療特約について見ていきましょう。

先進医療特約の概要

生命保険会社が主に、医療保険やがん保険の特約として販売している先進医療特約は、一般的なタイプの場合1千万や2千万などを上限に、先進医療の治療代の全額が支払われます。
先ほど例に挙げたがんの陽子線治療などの高額な治療法も、先進医療特約が付いていれば治療代の全額が治療代から出ます。

 

保険会社によっては治療代実額に加え、追加で10万円が支払われたり、治療施設までの交通費や、治療期間中に近隣のホテルに宿泊する際の宿泊代などが出る会社もあります。

同じ保険料であれば、これらのサービスが付いている保険会社の方が良いと思います。

 

なお、気になる保険料は、この特約部分だけでは月々100円~200円程度です。

ただ、残念ながら特約だけ契約する事は出来ず、主契約とセットで契約する事になります。

追加で必要になる保険料は安いので、付ける付けないが選べる場合は、必ずセットする事をオススメします。

先進医療特約が不要だと言う意見について

さて、今ご紹介した先進医療特約について、不要だと言う意見もあります。それらの意見のご紹介と、それについての私の考えを述べていきたいと思います。

先進医療特約を使える機会はほとんどない?

「先進医療特約に加入していても、実施している医療機関も多くなく、あまり使える機会が多くないので意味が無い」と言う意見を言われる方もいらっしゃいます。

確かに、一番身近だった白内障の「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」が対象では無くなったため、実施する機会はあまり多く無いかもしれません。

ただし、先進医療制度の対象となる治療法は入れ替わりますので、今後どうなるかはわかりません。

そのため、そのような意見はあまり気にする必要は無いと思います。

期待していた治療法が先進医療から外れる事もある?

保険を販売する側が先進医療特約をアピールする際は、高額かつ画期的な効果が期待できる治療法を紹介すると思います。

特にがんの「重粒子線治療」や「陽子線治療」などは「切らずに治る」というキーワードと、300万ほどの高額治療費で、かなり話題になる治療法です。

私は身近な方が「陽子線治療」を受診され、無事に回復された経験があるため、非常にいい治療法だと思っており、先進医療特約の話をする際は必ずその話をします。

ただし、残念ながらそれらの治療法が、いつまでも先進医療の対象となる治療法のままとは限りません。

「重粒子線治療」や「陽子線治療」などは治療実績の問題だけでなく、治療費の問題(健康保険財政への影響)もあるようなので簡単には先進医療制度の対象から外れないと言われていますが、いつまで続くかわかりません。

もちろん、新しい治療法が先進医療制度の対象になる事もあるでしょうから、そう言うものだと思ってあまり期待せずに加入するのが良いかと思います。

まとめ:先進医療特約に対する考え方

さて、今回はまとめとして私の考え方について述べたいと思います。

配偶者の方や、お子さんなど大事な方が病気になった時を想像してください。

「今予定している治療法だと治癒する確率は50%ですが、先進医療で55%の確率で治る治療法があります。ただし、治療代は200万円です」
と言われたとします。

私は「5%しか確率増えないのに200万円なんて高い・・・」と思いたくないのです。

「お金の事なんて気にせずに、少しでも治る可能性高い治療法受けなよ!」と言いたいと思っています。

一瞬でも躊躇したくないので、私は先進医療特約に加入しています。
ただし、メインとなる主契約は不要だと思っていますので、制度上の最低限の金額しかかけていません。 

医療保険に否定的な方も多いですが、そういう方にも先進医療特約だけはオススメしたいと思います。

 

いかがでしたか?ちょこっとでも皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

この記事を書いた人
ひかる

某金融機関で保険に関する仕事をしています。
当ブログではちょこっと裏話もまじえながら保険や資産運用に関する考え方などを発信しています。
【保有資格】
1級FP技能士・TLC(生保協会認定FP)・損害保険プランナー・特別会員証券外務員(1種・内部管理責任者)

管理人のプロフィールやこのブログのコンセプトなどはこちらをご覧ください。

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